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September 23, 2025

Pangle広告とは——フォーマット・ターゲティング・リーチを広げる運用のポイント

「TikTok以外のアプリにも配信したい」「効果の良いクリエイティブをもっと多くの人へ」——そんなリーチ拡大の課題に応えるのがPangle広告です。TikTok for Businessのアドネットワークとして既存クリエイティブを流用でき、媒体特性・フォーマット・ターゲティング・運用のポイントまで解説します。

「TikTokだけでなく他のアプリにも配信したい」「効果の良いクリエイティブをもっと多くのユーザーに届けたい」——こうしたリーチ拡大の課題に応えるのがPangle広告だ。PangleはTikTok for Businessのアドネットワークで、スマートデバイス向けのゲームや漫画を中心に、さまざまなアプリへ配信できるモバイル広告プラットフォーム。TikTok for Businessから配信できるため、すでにTikTok広告で成果が出ていて、さらにリーチを広げたい広告主には特に魅力的な選択肢になる。

本稿では、Pangleの媒体特性、フォーマットとクリエイティブ仕様、ターゲティング、出稿手順、そして成果を分ける運用のポイントを解説する。

Pangleとは、なぜ広くリーチできるのか

Pangleは、アプリ上のシームレスな視聴体験と高い没入感が特徴だ。代表的な動画リワード広告(フルスクリーン)は、視聴するとアプリ内報酬を得られるため最後まで見られやすく、広告メッセージを確実に届けられる。リーチも広く、Pangleネットワーク内アプリの国内DAU(1日あたりアクティブユーザー)は約7,000万以上、世界TOP100の無料ゲームアプリのカバー率は80%に達する。多くの人にクリエイティブを届けたい広告主には、この広さが魅力になる。

5つのフォーマットと、フルスクリーンが過半を占める理由

Pangleには5つのフォーマットがある。動画リワードは、漫画の無料閲覧やゲーム報酬と引き換えにユーザーが任意で視聴するフルスクリーン動画で、視聴率が高い。インタースティシャルは、アプリ終了・一時停止・切り替え時に表示されるフルスクリーン(動画・静止画両対応)で、5秒経過後にスキップ可能なため冒頭5秒が勝負になる。ネイティブはアプリ内に溶け込み、広告感が少なくクリック率が高い。バナーは起動中アプリの上部か下部に常時表示され、600×500・640×200・640×100の専用静止画枠もある。アプリ起動時は起動時にフルスクリーン表示され、視認性が高くブランド認知向きだ。

フルスクリーンのクリエイティブはPangleの全トラフィックの過半を占め、没入感・クリック率・エンゲージメントを高める。トラフィックはいくつかの組み合わせに偏る。

フォーマット形式トラフィック割合動画リワード(フルスクリーン)縦型動画24.3%フルスクリーン縦型動画19.6%バナー横長画像14.7%ネイティブスクエア動画7.3%バナースクエア動画6.4%

さらに2つの利点がある。TikTokと一緒に管理でき、TikTok for Businessから配信面を指定するだけで既存クリエイティブをそのまま流用でき、追加制作・アカウント開設・タグ設置の工数がかからない。また静止画にも対応するので、動画素材がなくてもクイックにリーチを広げられる。

クリエイティブ仕様と、優先すべき形式

仕様は動画・画像・プレイアブルに分かれる。

種類解像度形式最大サイズ動画(5〜60秒)1280×720・720×1280・720×720.mp4 / .mov / .mpeg / .avi500MB画像1200×628・720×1280・640×640(バナーは600×500・640×200・640×100も).jpg / .jpeg / .png100MBプレイアブル1280×720・720×1280.zip5MB

動画は全フォーマット対応だが、画像は動画リワードに非対応なので注意したい。プレイアブルは、広告の中でアプリを疑似体験できる形式だ。動画や画像が受動的なのに対し、プレイアブルは能動的に操作でき、クリック率やコンバージョン率を高めやすい。実際のゲームプレイを体験させられるので、ゲームアプリのインストール促進でよく使われる。全形式そろえるのが理想だが、難しければ表示機会の多い縦型動画とスクエア動画を優先する。

ターゲティングはTikTokより軽い

Pangleのターゲティングは TikTok より少ないが、基本機能は使える。

項目TikTokPangleデモグラフィック(地域・性別・年齢・言語)◯◯オーディエンスリスト(類似・カスタム)◯◯デバイス(OS・モデル・キャリア・価格・通信環境)◯◯興味・行動ターゲティング◯✕スマートターゲティング・レコメンド◯✕

TikTokで使える興味・行動ターゲティングやスマートターゲティングは、Pangleでは使えない。実際、Pangleで成果が良いケースの多くはデモグラフィックターゲティングのみで広く配信するパターンだ。詳細な興味・行動を設定するより、年齢や性別などの基本属性でシンプルに配信するほうが多くのユーザーにリーチでき、獲得につながりやすい傾向がある。だからPangleに挑戦するときは、「デモグラのみで十分な獲得が見込めるか」という視点を持つと運用判断がスムーズになる。

出稿の手順

基本の流れはTikTok広告と同じだ。Pangleに配信するには、広告セットのプレースメントを「自動」または「手動」にしてPangleを指定する。自動プレースメントは、TikTok・Pangle・グローバルアプリバンドル(ByteDanceのCapCutと読書アプリFizzo)にシステムが自動配信する。手動プレースメントはチェックした面だけに配信し、Pangleのみに配信したい、面ごとに予算を制御したい、クリエイティブを出し分けたいケースに向く。一度指定したプレースメントは後から変更できないので、設定時に注意する。自動プレースメントでも、プレースメントごとの実績はレポートで確認できる。

運用のポイント

TikTok広告をやっていれば簡単とはいえ、媒体特性は大きく異なる。Pangleならではの勘所を押さえたい。

動画は冒頭5秒が勝負。TikTokはいつでもスワイプでスキップできるため冒頭1〜2秒のインパクトが重要だが、Pangleはスキップ可能になるまで一定時間が必要で、最短のインタースティシャルでも5秒。この5秒を目安に関心を引く構成にする。

音声OFF視聴を見込んで字幕を。配信先には漫画アプリのように音声OFFで見られる面も少なくない。音声OFFでも伝わるよう字幕やテキスト補足を入れる。

配信先アプリは指定不可。ブロックリストで除外。Pangleは配信先アプリを事前指定できず、ブランドイメージに合わないアプリへの配信が気になることもある。ただし配信後にレポートで確認し、ブロックリストで除外できる。定期的に配信面をチェックし、成果の悪い面やブランドに合わないアプリを除外すると精度が上がる。

記事LPを活用する。日本国内のPangleにおけるEC業界のパフォーマンス広告を分析したデータでは、コンバージョン率の良いLPの8割以上が記事LPだった。Pangleはアプリ内配信のため、ユーザーは漫画やゲーム目的で、購買意欲がほとんどないことが多い。悩みへの共感→原因と解決策→ベネフィット→権威性や口コミ、という記事LPの流れで購買意欲を徐々に高めるとCVRが上がる。

GA4など外部計測との乖離を加味する。Pangleを配信すると、TikTok for Businessの管理画面のコンバージョン数がGA4などより多くなることがよくある。主因の一つが「リファラ情報の欠如」だ。iOSやAndroidのネイティブアプリは基本リファラを送らないため、GA4ではPangle経由でも参照元が「(direct) / (none)」となり、貢献度が正しく可視化されないことがある。さらにPangleはポストバックでCVを直接計測する一方、GA4はリファラやUTMに依存するため計測漏れが出やすい。配信後は「(direct) / (none)」の流入が増えていないかを確認したい。

適切に運用すれば、一気にリーチを広げられる

Pangleは豊富な在庫と多様なフォーマットを持ち、フルスクリーンの動画リワードやインタースティシャルで高い視認性とクリック率が期待できる。TikTokと統合管理できるので、すでにTikTok広告を運用していれば少ない工数で始められる。一方、一部ターゲティングが使えない、配信先アプリを指定できないといった制約もある。配信後は成果を細かく分析し、ブロックリストの活用、クリエイティブ形式の網羅、記事LPの活用を進めて継続的に最適化したい。適切に運用すれば、一気にリーチを広げられるポテンシャルを秘めた媒体だ。

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