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August 25, 2025

動画広告は構成が7割——覚えておきたい3つのフレームワークと、その選び方

撮影や編集が注目されがちですが、その前段階の「構成」こそ動画広告の成果を最も左右します。Googleの提唱するABCD、CAMS、AIBACの3フレームワークを整理し、どの配信面に向くかを示したうえで、構成を要素に分解して一から作り直さずにテスト・改善する進め方まで解説します。

動画に取り組む人は増えているが、多くがスタートでつまずく。テキスト・画像・バナーは作るイメージが湧くのに、動画は壁に感じられ、「撮影」「編集」という言葉でさらにハードルが上がる。だが成果を決めるのはカメラの前段階、構成だ。構成が決まれば制作は続き、構成が外れればどれだけ磨いても広告は刺さらない。

本稿では覚えておきたい3つのフレームワークを整理し、どの配信面に向くかを示したうえで、構成を要素に分解して一から作り直さずにテスト・改善する進め方を解説する。コンバージョン目的の動画が刺さらないなら、たいてい一番速い打ち手はここから始まる。

ABCD——Googleが推奨するフレームワーク

ABCDは効果的な動画クリエイティブに必要な要素をまとめたもので、Attract(惹きつける)・Brand(ブランド)・Connect(つながる)・Direct(誘導する)の頭文字をとる。

要素意味やることAttract惹きつける被写体をアップで使い、冒頭5秒に2つ以上のシーンを入れ、早めに人物を映すBrandブランド認知冒頭5秒で商品・ブランドを紹介し、ロゴを表示(YouTubeの表示に合わせ中央〜左)Connectつながる映像・エフェクト・BGM・SEで感情に訴え、人物をストーリーの中心に置くDirect誘導する明確なCTAを示し、「期間限定」など切迫感を加え、次の行動を名指しする

スキップ可能なYouTube広告では冒頭5秒が決定的なので、その間にAttractとBrandを入れ込みたい。Googleは「Directを含まない動画が多く、改善の余地」と述べており、構成を考えるときはCTAを必須要素として押さえる。

CAMS——人が行動するまでの心理に沿う

CAMSは、人が発見してから行動に移るまでの心理に重なるフレームワークで、期待する行動を引き出しやすく、評価と改善も進めやすい。Catch(つかみ)・Appeal(ベネフィット紹介)・Motivate(動機付け)・Suggest(行動の提案)の頭文字だ。

要素意味ポイントCatch冒頭3秒のつかみ商品紹介ではなく、視聴者が自分ごと化できる悩みから入るAppealベネフィットの紹介Catchの悩みへの答えを2〜4シーンで。5秒以内に「誰が・何を」を示すMotivate動機付けお客様の声・販売実績・価格などの補足を1〜3カットでSuggest行動の提案どう行動し何が得られるかを具体的に。「無料登録で資料を無料DL」のように

CAMSは通販番組で誰もが目にしている。「包丁の切れ味が落ちたまま放置していませんか?」(Catch)→「おすすめはこの万能包丁」(Appeal)→切れ味の実演(Motivate)→「今なら特価◯円、購入はこの番号から」(Suggest)という流れだ。Catchを省いた「AMS」、AppealとSuggestだけの「AS」のように削れるので、尺の短いアウトストリーム広告でも汎用的に使える。

AIBAC——SNSの短尺・縦型に特化

動画広告自動生成ツール「RICHKA」を展開する株式会社リチカが、10万本以上の制作ノウハウからまとめたのがAIBACだ。次の4要素からなる。

要素意味Attention開始2秒で視聴者に注意喚起Interest商品や特徴を端的に伝える興味関心Benefit欲求レベルで伝える利益Action次の行動へ誘導する行動喚起

各要素の具体ポイントを100個以上まとめた「AIBACディクショナリー」も一部公開されている。Attentionでターゲットを明示する(「第二新卒集まれ!」)、Actionで定量的な数値を示す(「30秒でかんたん登録!」)といった具合で、各要素を書くときの参考になる。

どのフレームワークをいつ使うか

どれも有用なので、選び方は配信面で決まる。ABCDはGoogleのコンバージョン獲得向けフレームワークで、YouTubeのTrueViewアクション広告に最適。要素単位でPDCAを回して費用対効果を改善する出発点になる。CAMSも同じくTrueViewアクション広告で有効で、AMS・ASに削ればアウトストリーム広告にも応用できる。AIBACはフィードや縦型で短い秒数に最大限詰め込む点に特化しており、SNS広告に向く。

フレームワーク向く配信面ABCDYouTube広告(コンバージョン獲得向けTrueView)CAMSYouTube TrueView、アウトストリーム広告AIBACSNS広告(フィード・縦型)

構成を要素に分解して改善する

動画は静止画バナーより変数が多く、効果検証も複雑になる。しかもクリエイティブの消耗が早く、新しいパターンを速く出し続ける必要がある。毎回ゼロから作ると制作費がかさみ費用対効果は下がる。打開策は作り直せる設計だ。フレームワークを押さえたうえで、ターゲット・悩み・各要素を分解しておけば、1つずつ変えてテストできる。

30代女性向け美容液をCAMSで組んだ例で見る。まずCatchだけを変えた2本——「小じわが目立たないなめらか肌に」と「肌がうるつや肌に」——を作って配信テストする。後者がエンゲージメントで勝ったがサイト遷移率が低かったとしよう。次にSuggestをより具体的で行動しやすい内容(「詳細を見る」→「初回限定◯円で購入する」)に変え、新しいCatchも足してテストする。勝ちパターンが見えたらそれを固定し、BenefitやMotivateの検証に移る。こうして要素に分解してテストすれば、検証したい変数を見失わず、仮説も立てやすく、成果を着実に改善できる。成果が出ないからと一から作り直したり配信を止めたりする前に、どの要素が弱かったか、どうすれば良くなるかを分解して検証したい。

構成を組み、そしてテストする

構成は動画広告の成果を最も左右し、最も時間がかかる部分でもある。一から考えるのは難しいが、これらのフレームワークに沿えば、スピード感を持って成果を出す手段になる。構成で悩んでいるなら、フレームワークと要素分解のテスト方法をセットで使ってほしい。

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