写真素材サイトといえばAdobe StockやPIXTAなど広く知られているが、動画素材はどう探せばいいか分からない人も多い。ビジネスでは、自社サイトの商品紹介、広告やSNS投稿、セミナー、社員教育などで動画を使う。必要な映像をすべて自前で用意するのは大変だが、「都会の街並み」「犬が走る様子」といったカットなら、動画素材で手間と時間を省ける。
本稿では、動画素材サイトの選び方と、商用利用可のおすすめ9選(無料・有料)を紹介する。商用利用の可否は2023年7月時点のものなので、最新の規約を確認してほしい。
動画素材サイトの選び方
検索するとたくさん出てくるので、使う前にいくつか確認したい。第一に商用利用の可否。画像や動画には著作権があり、無許可で利用すると罰せられる可能性があり、無料素材でも「商用利用可か」「クレジットが必要か」など規約はサイトごとに異なる。商用利用とは自分の利益を得る目的での利用を指し、素材で商品を開発・販売する、提案資料の挿絵に使う、広告収入のある動画やブログに使う、チラシやパンフレットに使う、などが該当する。ダウンロード前に規約を確認する。
第二にロイヤリティ(ライセンス料)。ロイヤリティは権利を使うために権利所有者へ支払う対価で、規約で商用利用とセットで出てくる。昔は1回ごとに許諾と支払いが要る「ライツマネージド」が多かったが、最近は一度許諾を取ればその後の使用料が発生しない「ロイヤリティフリー」が増えた。ライツマネージドは使うたびに手続きが要るので、選択肢に困らない限りは買い切りで使えるロイヤリティフリーがおすすめだ。
第三に料金体系。素材には無料と有料があるが、無料でも作成者への帰属表示やサイトのロゴ掲載が必要な場合があるので、必ず規約を読む。有料は1本ごとの買い切りと定額制があり、定額制は「月◯本まで」か「期間中ダウンロードし放題」のパターンがある。
第四に素材数とクオリティ。素材が豊富だと探す映像が見つけやすいが、数が多くてもクオリティが低かったり使い道が限られたりすることもあるので、目的の素材があるかを確認する。無料素材は有料に比べ解像度や画質が低いことがあり、同じサイト内でもムラがあるので、サンプルで品質を確かめてからDLする。解像度は1920×1080のフルHDがおすすめだ。3840×2160の4Kは画面が小さいと表示されなかったり読み込みに時間がかかったりし、現状はフルHDが主流だ。画質は映像そのもののきれいさで、4Kでも古いカメラや設定ミスだと荒れることがあり、無料素材や一般投稿に多い。そして信頼性——名前を聞いたことがあるか、運営基盤がしっかりしているか。海外サイトは急に畳んで閲覧できなくなったり、購入素材を再DLできなくなったりすることもある。
無料で使える動画素材サイト
Pexelsは動画以外にフリー画像も提供する有名サイト。会員登録不要で、掲載の写真・動画はすべて無料DLでき、個人がアップロードする素材で、出典表示不要・商用利用可だ。美麗な映像で風景や縦型もあり、日本語対応で検索しやすく、カラー別など独自の検索もできる。
Mixkitはオーストラリアの無料サイトで、現状日本語非対応。日本の素材は風景が少しある程度だが、ライフスタイル・食べ物・自然など使いやすいジャンルや、編集しやすいアングルの素材が多いのが魅力だ。基本は商用利用可だが制限付きライセンスの動画は不可なので、英語の無料サイトを使うときは規約を必ず翻訳して読む。商用利用は特に注意したい。
PixabayもPexels同様、動画以外にフリー画像も提供する知名度の高いサイト。クレジットや許可は不要で、シンプルでおしゃれな素材を探す人におすすめだ。素材はパブリックドメインで、日本の風景や日本人は少ないが、約30,000本の高品質な動画が色々なジャンルで揃い、写真やイラストも無料でDLできる。
日本発のHD映像素材集は、日本のクリエイターが運営する無料サイトで、高画質な動画が揃う。日本のサイトなので日本語で検索でき、規約も日本語で確認できて安心だ。自然の素材が多く、シンプルな背景素材を探す人に向く。
有料で使える動画素材サイト
Adobe Stockはアドビが運営し、ロイヤリティフリーの写真・イラスト・動画を販売する。動画素材は約2000万点で、大手の信頼性とクオリティの高さがある。買い切りと定額制があり、定期的に使うなら定額制がお得だ。
Envato Elementsは、動画素材のほかビデオテンプレート・ストック映像・オーディオ・写真・WordPressテーマ・Adobeテンプレートなど5500万を超える素材が揃う。動画自体は約34万種類だが、買い切りや月◯本までの制限がなく、月額プランに登録すればサイト内の素材を無制限にDLできる。
shutterstockは、いまや業界標準のサブスク型素材サイトの先駆けだ。元は画像専門だったが、現在は動画やBGMも質高く幅広く提供する。アメリカ企業の運営だが日本語で検索しやすく、高品質な動画を探すのに向く。1本買い切りと定額制がある。
iStockはゲッティ・イメージズが運営し、大手企業の利用も多い。幅広いジャンルが揃い、日本人向けの素材もあって検索機能も使いやすい。1本買い切り、月のDL本数が変わる定額、クレジットパックの3種類があり、動画のみなら1本6,200円と他社より安い。
PIXTAは、日本のデザイナーなら一度は使ったことがあるであろう素材サイト。写真で有名だが2010年から動画も提供し、日本の風景や日本人の素材が多い。1本買い切りのほか定額制もあり、定額は月3〜20点とプランでDL数に制限がある。
イメージに合った素材を見つけるには
おすすめを挙げてきたが、思い描くイメージに合う素材を見つけるのはなかなか難しい。「草原にいるシマウマの親子」と具体的に考えても、ピンポイントでその素材が見つからないことは多い。そんなときは、探す前に動画のテーマやストーリーに合う素材とは何かを考えたい。「草原でなければダメか」「シマウマは親子でなければダメか」「ライオンではダメか」——代替できる部分があれば柔軟に考えを変えて選ぶとよい。






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