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October 8, 2025

SNSの第三者投稿の広告配信とは——TikTok・X・Instagramの設定方法と注意点

インフルエンサーのPR投稿を目にする機会が増え、市場も今後拡大が見込まれます。各SNSには、第三者のオーガニック投稿を広告として配信できる機能があり、広告感を抑えつつフォロワー以外にも届けられます。第三者投稿の広告配信とは何か、メリット、TikTok・X・Instagramの設定方法、注意点を解説します。

InstagramやXで、インフルエンサーが企業の商品をPRする投稿を目にする機会が増えた。ある民間調査では、国内のインフルエンサーマーケティングの市場規模は年々上昇傾向で、ソーシャルメディアマーケティング市場は2020年代後半に向けてさらに拡大すると見込まれている。市場が広がる前に、手法と注意点を押さえておく必要性は高まっている。

SNS広告には、企業発信としてではなく、インフルエンサーの投稿を広告に活用できる機能が用意されている。本稿では、その機能の概要とメリット、X・Instagram・TikTokでの設定方法、注意点を解説する。

第三者投稿の広告配信とは

第三者投稿の広告配信とは、広告主とは別の第三者が投稿したオーガニック投稿を、広告として配信することを指す。ここでいう第三者は、フォロワーの多いインフルエンサーや有名人だけに限らない。広告主がアプローチしたいユーザー群に影響を持つ人を指す。では、なぜ企業が直接アプローチせず第三者の投稿を通すのか——その答えがメリットにある。

4つのメリット

第一に、消費者目線で伝えられる。インフルエンサーが実際に体験した感想を投稿することで、消費者と同じ目線でメリットや特徴を伝えられる。企業からの直接発信ではないため、客観的な視点でPRできる。THECOO社が全国の15〜59歳1,000人に行った調査では、10〜30代の約半数が、インフルエンサーや芸能人、まとめアカウントのPR投稿を見て1度以上商品を購入した経験があると答えている。PR投稿を広告主の広告として配信すれば、インフルエンサーのフォロワー以外にも影響を広げられ、広告感が薄れて共感や親しみが生まれやすく、より多くの人に商品を手に取ってもらえる。

第二に、ターゲティングで親和性の高い層に届く。PR投稿のような他のインフルエンサーマーケと違い、配信時にターゲティングできる。フォロワー以外にも配信されるので、オーガニックではリーチできない人にも届く。大学生向けのバイト求人サイトなら、年齢を大学生に区切って配信し、PRしたい層だけにアプローチできる。

第三に、生活や価値観に合った紹介で魅力が伝わる。インフルエンサーが紹介すると、商品を生活に組み込んだ姿を想起しやすい。親和性の高いインフルエンサーが選ばれることが多く、消費者目線で、価値観に合った形で商品を伝えられる。インフルエンサーの得意分野に合わせて特徴を伝えられるのが大きな利点だ。

設定の流れと、媒体ごとの方法

大枠の流れは共通だ。広告主がインフルエンサーへ投稿の広告利用の許諾を得て、インフルエンサーが媒体側で許可を出し、広告主が媒体に第三者投稿の広告利用を申請し、管理画面で投稿を選択して配信し、広告費を媒体へ支払う。代理店がインフルエンサーとのやり取りを行うケースもある。機能名はTikTokが「Spark Ads」、Xが「第三者投稿の広告利用」、Metaが「Instagramパートナーシップ広告(旧:ブランドコンテンツ広告)」で、設定方法は異なるが、流れは上記の通りだ。

X。第三者投稿を使うには、配信するアカウントと引用するインフルエンサーアカウントの両方に認証マーク(アカウント名の横のチェック)が必要だ。青は「X Premium」、金は「Verified Organizations」で付与され、いずれかへの加入が要る。事前に広告主と第三者の両アカウントに認証マークがあるか確認し、必要なら取得・依頼しておく。

Instagramパートナーシップ広告。インフルエンサーの投稿やストーリーズを広告主の広告として配信する機能だ。タイアップ投稿との違いは「発信者が誰か」にある。タイアップ投稿は、インフルエンサーが企業の依頼でPRする自身の投稿で、ユーザー名の下に「◯◯とのタイアップ投稿」とタグがつき、発信者はインフルエンサーだ。一方パートナーシップ広告は、インフルエンサーの写真や動画を広告主の広告として配信し、アカウント名の下に「広告」と表記され、インフルエンサーと企業のアカウント名が並列で表示される。両者のフォロワー以外にも拡大配信でき、広告として配信するのでインプレッションや獲得単価などを管理画面で効果測定できる。

TikTok Spark Ads。オーガニック動画をインフィード広告として配信できる機能で、広告主自身の動画だけでなく、TikTokクリエイターなど第三者の動画も活用できる。オーガニック投稿はターゲティングできないが、Spark Adsは細かくターゲティングして届けたいユーザーに配信できる。見え方も通常のインフィード広告と異なり、アイコンはTikTokプロフィールへ、CTAは誘導先(LP)へ遷移するため、オーガニックに近く広告感が薄く、高いパフォーマンスが期待できる。通常のインフィードは入稿60秒までだが、Spark Adsは10分まで入稿でき、60秒では伝えきれない魅力を詰め込める。

注意点

メリットは多いが、インフルエンサーと企業の連携が多く必要になるので、デメリットや注意点も押さえておく。まず利用条件をすり合わせる。どんな動画・静止画を作るか、報酬、二次利用の有無などを話し合う。「言った・言わない」を避けるため、事前に契約書を結ぶと安心だ。契約書に必ず盛り込みたいのは4点。

  • 報酬金額
  • 投稿の掲載期間
  • 二次利用・他媒体展開の有無
  • 他者のPR投稿を引き受ける際の注意(競合からの依頼は必ず報告する、など)

特に他媒体への二次利用は、事前に許可を取らないと後々トラブルになりかねないので、口頭ではなく書面に残す。そして、商品の特性を踏まえてインフルエンサーを選ぶ。ペット用品なら実際にペットを飼っているインフルエンサーのほうが親和性が高く、その人のフォロワーにも広がる一石二鳥だ。どんな意見を持ち何を投稿しているか、過去に炎上していないかも確認したい。過去の投稿がもとで広告主の商品まで炎上するのは避けたい。プロモーションの目的を理解したうえで、商品を魅力的に紹介してもらえるのは誰かを十分に検討する。

自社配信とは違う見せ方で

第三者投稿の広告配信は、影響力のある人の投稿を活用して配信できるため、エンゲージメントを得やすく、商品への共感や親しみを持ってもらいやすい。自社配信とは違う見せ方で商品をPRしたいときに検討したい施策だ。一方、投稿内容や報酬を事前にすり合わせておかないと、広告主のイメージと違う形で伝わってしまうこともある。プロモーションの目的を理解し、インフルエンサーと手を取り合って、より多くの人に商品へ興味を持ってもらいたい。

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